第1回日本炎症免疫薬学会学術集会に関する趣意書

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大会長挨拶

平田 一耕(医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 薬剤部/医療法人鉄蕉会 亀田クリニック 薬剤室)

第1回日本炎症免疫薬学会学術集会

会長 平田 一耕

(医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 薬剤部
医療法人鉄蕉会 亀田クリニック 薬剤室)

日本炎症免疫薬学会は、炎症・免疫疾患領域における薬学的知見の深化と、薬剤師の専門性向上を通じて、患者中心の医療を実現し、患者さんがエンゲージメントを高め、普段通りの生活を送ることができることを目指して、2025年に設立されました。

近年、関節リウマチや炎症性腸疾患、乾癬などの疾患に対する薬物治療は、生物学的製剤やJAK阻害薬の登場により大きな進展を遂げています。一方で、治療の選択肢が広がるほど、患者さん自身が疾患や治療を理解し、納得しながら意思決定を行い、治療に向き合うことの重要性が高まっています。薬剤師はその橋渡し役として、薬物治療の専門家であると同時に、患者のエンゲージメントを高める医療者としての役割を担うことが求められています。

本学術集会では、こうした背景を踏まえ、
「薬剤師が炎症免疫疾患の患者のエンゲージメントを高めるまでの道創り ~基本から応用まで~」
というテーマを掲げました。

このテーマには、薬剤師が基礎的な薬理・薬物動態の知識を土台に、患者との対話、チーム医療への参画、そして今後ますます重要となる医療機器やデジタルセラピューティクスの活用による個別化医療の推進など、応用的な取り組みへとつながる姿を描いています。薬剤師および医療者が、患者の理解と納得を支え、薬物治療への積極的な参加を促す存在となるための「道創り」を、皆様とともに考え、共有する場としたいと願っております。

第1回の開催にあたり、学会設立の理念とともに、今後の展望を見据えた活発な議論が交わされることを心より期待しております。学術集会に参加される皆様と一体となって考えるためにも、今回はメイン会場を中心に、参加者数に上限を設けた開催形式としております。

本学術集会が、炎症免疫疾患における患者中心の医療の実現に向けた新たな一歩となることを願っております。

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